装飾音符フラム??『トラッ』

前回のブログでは、シンコペーションを使いテンションがかかった躍動感あるリズムとなりました。そこにもうひと工夫して見たいと思います。
ドラムで一般的に広く使われているルーディメンツに代わる独特のフレーズを加えます。今回はそのルーディメンツのひとつに挙げられる“フラム”に似た装飾音符のフレーズです。

「ト、ト、ト、ト」と1音ずつ叩くところを「トラッ、トラッ、トラッ、トラッ」と2音ずつ叩きます。

 

フラムは前打音の装飾音符なので、後に叩いた方が拍と合いますが、このフレーズは先に叩いた方が拍と合い、後に叩いた方が装飾音符というようなニュアンスとなります。
手順は自由ですが、今回のフレーズは右利きのセッティングでは、1打目が右、2打目が左となります。

 

手順はオルタネート(交互打ち)で、右左右左となります。オルタネート奏法なので、奏法に慣れると芯のあるサウンドで速く叩くことができます。
「ラッ」に合うフラムに慣れていると、「ト」に合わすのに一苦労します。

 

こう演奏しないと間違い!とかはありません。純粋に奏者がカッコいいと感じた音がいいと思います。このサウンドは、私にはキューバのソンの気分がしますし、馬が駆け抜けるようなスピード感も感じます。個人的には拍に合わない「ラッ」が強いのが好みです。

ムラータコラム「Hola! Que bola?」VOL.22
巨匠コリー式ルーディメンツ?「フラム」編より抜粋。

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村田 康夫(ムラータ)
キューバ音楽を学ぶため、1994年、2001年、2004年と三度に亘りキューバ音楽ソンの発祥地サンティアゴ・デ・クーバに長期滞在し、ラテンパーカッションの奏法を習得する。 また、数多くのミュージシャンとも共演。 サルサ、ラテンジャズ、シャンソンやパーカッションアンサンブル等、ラテン系にとどまらず幅広く音楽活動を行っている。