1拍半フレーズと装飾音符『トラッ』前編

前回はシンコペーションと装飾音符を組み合わせたフレーズでした。今回はフィル・インでお馴染みの拍がずれたように聞こえる8分音符3コで構成された1拍半フレーズです。
装飾音符「トラッ」を使って1拍半フレーズを作ります。典型的なラテンフレーバー溢れるフレーズです。

 文字にすると「 トラッ ド  カ  トラッ ド  カ  トラッ ド  カ  トラッ ド  カ」という感じです。
まずはじめに、3コの音を正確に3連符として演奏します。

装飾音符が入って「RL  R  L」4音となっていて交互打ちすることで、8分音符3コの3連符のフレーズですが手順を換えずに演奏することができます。

次に、8分音符としてフレーズをメトロノームを使って演奏します。この時に8分音符でカウントすることが重要です。

イチニイサンシイニイニイサンシイ〜、
1ト2ト3ト4ト2ト2ト〜、
1&2&3&4&〜、などでカウントして下さい。

1小節に8分音符は8コなので割り切れませんが、3小節で3×8=24で割り切れて戻ってきます。

カウントが言えるようになったら、次にクラーベを言いながら練習します。クラーベの場合は、3クラーベ(小節)で一周して戻ってきます。

実践編として、1クラーベで解決するフレーズを演奏してみましょう。1クラーベで8分音符は16個です。1拍半フレーズは8分音符が3個で構成されているので、3×5=15です。1箇所を4分音符にすれば、8分音符16個分となり1クラーベで解決します。

このフレーズもクラーベを言いながら練習してみましょう。どちらにも使えますが、2-3クラーベで演奏してみます。

次回は、シンコペーションも取り入れてよりリズミカルなフレーズにチャレンジしてみましょう!!

村田 康夫(ムラータ)
キューバ音楽を学ぶため、1994年、2001年、2004年と三度に亘りキューバ音楽ソンの発祥地サンティアゴ・デ・クーバに長期滞在し、ラテンパーカッションの奏法を習得する。 また、数多くのミュージシャンとも共演。 サルサ、ラテンジャズ、シャンソンやパーカッションアンサンブル等、ラテン系にとどまらず幅広く音楽活動を行っている。