グリッサンドとトレモロをキャノンボール・アダレイから学んでみる

弦楽器や鍵盤楽器の演奏法でよく耳にする「グリッサンド」や「トレモロ」と言う奏法があります。
非常に華やかな音がする美しい演奏方法なのですが、これをサックスで演奏するのはナカナカ・・・・難しいものがあります。

弦楽器やトロンボーンの場合、手を滑らせれば良いのですがサックスやフルート、クラリネットその他の木管楽器だと「間の音を全部吹く」事になります。以前のブログでも指の運びと息づかいについて説明しましたが、マスターするのは大変です。

大変ですけどね、、、出来たらカッコいいよ!!

と言う事で、具体的にどうするのか学んでいきましょう!

サックスで最も美しいグリッサンドやトレモロ演奏をするのはキャノンボール・アダレイだと私は思っています。彼の代表的なアルバム “Somethin’ Else” に入っている Autumn Leaves からグリッサンドとトレモロを抜粋してみましょう。

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トレモロが出てくるのは2分47秒あたりです。楽譜にするのは難しいですが、装飾記号を用いた楽譜ではこの様に表現するでしょうか・・・楽譜は in Eb です。

斜めの波線はグリッサンドなので半音階を音符内に収めて演奏して下さい。2小節目の下から「シ」に向かうグリッサンドは低音「ミ」から開始して下さい。

4小節目のトレモロを実際演奏する音符で表記するとこの様になります。

これは変え指を使用しないと演奏出来ません。まず左手で「シ」の指を抑えたまま、スプーン・キィ2番目を指の腹で押す・離す・を繰り返します。文章で表現しづらいので、動画にしました。

  

では、キャノンボール・アダレイのソロ部分を全てゆっくりのテンポ(80bpm)で演奏しました。細かいグリッサンドやベンド奏法、トレモロが多く含まれます。変え指を使用しないと不可能な演奏も多くあるのでお手持ちの楽譜でチェックしてみて下さい。アルバムでは2分4秒あたりからの部分です。

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村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。