サックスでのグリッサンド奏法

楽譜を見ているとフレーズ終わりの音符や、ある音から音へ波線または曲線が書かれている事があります。 短い距離ならアンブッシュアーを緩めて音程を操作するベンド奏法で対応できますが、長い距離だとフィンガリングを使用したグリッサンド奏法になります。 ビッグバンドの楽譜だとサックスパートには頻繁に登場する記号ですが、バラードやスローテンポのスタンダード曲をソロ演奏する時にも使うとグッと雰囲気が良くなります。

では、具体的にどのように演奏しているのかを見ていきましょう。

サックスやクラリネット、フルートなどの木管楽器はスライドがありませんので、目的地までの音を全ての半音階で埋めるつもりで吹きます。従って滑らかな指の動きが必要です。

アルトサックスの「ミ」の音から下へ向かってのグリッサンドを楽譜に表すとこのようになります。

滑らかなグリッサンドに聞かせるためには3つのポイントがあります。

  • 指を均等に動かす
  • 緩やかに音量を絞る
  • 最後の音に到着する前に音が消えるようにする

では、実際にこの楽譜を演奏してみます。
まずゆっくり音がわかるように、次に少し速いテンポで、最後に実際に使用する速さで演奏しました。

実際の演奏でグリッサンドを使用する時はフレーズの最後を少し柔らかい印象にしたい時が多いです。
例としてグリッサンドを使って Shiny Stockings を演奏してみました。 手元をアップにしています。半音階の際の変え指等参考にして頂ければ幸いです。

フレーズが「プチッ」と切れてしまうと幼稚な演奏になりがちですが、柔らかいグリッサンドを少し添えるだけで成熟した暖かいサウンドが出来上がります。

まずは丁寧な半音階から練習してみて下さい。

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村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。