サックスレッスンでのアプリとデバイス活用1

以前もこちらのブログでサックスレッスンに便利なアプリをご紹介したのですが、今回はアプリを含めてレッスンに便利なデバイスの使用方法についてお話ししたいと思います。

私がレッスンや個人練習の際に使っているのはiPadとiPodでiPod は音源用、iPad は楽譜用に使い分けています。

iPad には楽譜や五線譜などの書類を入れるのですが、用途によってアプリを使い分けています。今日はこのiPad で使用している楽譜管理に関するアプリのご案内をします。

楽譜に関するデバイスの使い方は2種類あると思います。

  • 本棚のように楽譜庫として使う
  • レッスンや練習、リハーサルで使用する曲を持ち歩く

本棚のように楽譜庫として使う場合は楽譜は一曲ずつではなく一冊ずつデバイスに入っている方が便利な為、私の場合最近ではiPadにもともと入っている「ブック」アプリかAmazonの「Kindle」アプリでReal book 等輸入の大型書籍は紙の楽譜も持っているのですが、ダウンロード購入もしています。 昔は楽譜の電子書籍がなかったので、背表紙を落としてから地道にスキャナでpdf化して「ブック」に読み込んでいました。面倒臭いですが電子版が無い場合頑張って丁寧にやっておけば後々ラクです。ただ最近はスキャン系のアプリも非常に精度が高いので、わざわざパソコンを使わなくてもスキャンが可能になりました。これは後ほど説明します。

実際にkindle電子書籍で購入した楽譜です。輸入は揃っています。

輸入楽譜は意外と電子版が揃っています

二つ目の使用曲を目的別に持ち歩く方法ですが、これは複数のアプリを使い分けています。

まずライブやリハーサルなど曲が複数あり、かつ演奏中に譜めくりが必要な状況の場合にはFor Score と言うアプリを使用します。(¥1,200くらいです。買い切りで購入後は追加料金はかかりません。)

これは読み込んだ楽譜でセットリストを作成する事が出来る上に画面の右をタップすると次のページに、左をタップすると前のページに譜めくり出来るので非常に便利です。(スワイプするよりずっと楽です。)また別売で譜めくり用のフットスイッチが販売されており、楽器から手を離さなくても足で簡単に譜めくりが出来るので便利です。

さらにこのFor Score アプリの便利なところはアプリ内に「チューナー」「メトロノーム」「ピアノ」「録音」の機能がついているところです。わざわざ別にチューナーアプリやメトロノームアプリを立ち上げなくても良い上に書き込みもスムーズに行えるので個人練習やリハーサルならこのアプリだけで十分では無いでしょうか。

右端のアイコンをタップすると様々な機能が出てきます。チューナーや、

D4#Eb4#は音の高さ、−7はセントです。caribも設定出来ます。

メトロノーム、

可聴はクリック音が出て、可視は画面の端にバーが出てきます。

鳴らしたい音をタップすると音が出る機能

任意の音が鳴らせます

ピアノの鍵盤でコードなどの確認も出来ます。

鍵盤の音色はアコースティックピアノで鍵盤の範囲はスライド出来ます。

楽譜への書き込みもスムーズ

指でもペンシルでも書き込めます。タイピングも可能。

For Scoreアプリ内に楽譜を追加したい時はアプリ内のスキャン機能を使う事も出来ますし、「ブック」アプリから共有する事も出来ます。また、クラシックのみで数も少ないのですが、For Score アプリ内に楽譜ストアもあります。プレイヤーの事をよく考えたアプリだと思います。

ストアはこんな感じになっています。

バッハもモーツアルトも安っ!ブラームスやリストに至ってはタダ・・・

そして次にご紹介するのは「Good Note」と言うアプリです。(¥980くらい。これも買い切りで追加料金かかりません。)

これはレッスンに便利なアプリです。レッスンを受ける人、レッスンをする講師両方に使いやすいと思います。数あるノーテーションアプリの中でもこれは五線譜フォーマットがあるのでミュージシャンにはお勧めです。楽譜の読み込みはpdf でもjpegでもデバイスのカメラアプリからも読み込めます。

私はブックなどに一冊ずつ読み込んだ楽譜から一曲ずつ読み込む時はスクリーンショットで保存した楽譜を読み込んで、紙の楽譜で持っているものはスキャンアプリでスキャンしてpdf 保存してからページに追加しています。

スキャンにはEvernoteから出ているScannabel アプリがお勧めです。これの設定を「手動」にして好きな範囲で「切り取り」を選ぶと本当にスキャナで読み込んだように綺麗な楽譜が取り込めます。(無料です。)Evernoteを使っている人は互換性もあり便利です。

スキャン系アプリは数多くあります

デバイス対応のペンシルを使うとGood Note アプリは本当に使いやすくなります。五線譜に書き込んだり、楽譜を切りはりした例を少し上げてみます。

ペンの色も豊富で指でも比較的描きやすいです。
切りはりもしやすいしタイピングもしやすいです。

今回は視覚系のデバイス使い方中心にアプリをご説明しました。次回は聴覚系をご紹介します!

ムラータミュージックのホームページはこちらです。楽しくマニアックにレッスンしております。

村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。