演奏する楽譜に M7#11 が出てきた場合どのように演奏するのがベストか考えてみましょう。
楽譜のスタイルによりますが、△#11 や maj#11 と表記があったり#11ではなく#4と表記されているものもあります。これらは全て同じものです。
また、あえて#11 と指定がなくても #11 として演奏する事があります。
今回はこれらについて解決しましょう!
#11 はどの音?
使用可能な音階は?
ペンタトニックは?
ヴォイシングは?
どんな曲で練習したらいい?
これらの問題について回答します。
#11 はどんな音なのか
#11 はルートの増4度上にある音です。例えば C の場合は F# になります。
使用可能な音階は何か
使用可能な音階 Available Note Scale はリディアンスケールです。 リディアンスケールはメジャースケール4番目のモードで、サブドミナントの機能を持ちます。Key of C のダイアトニックスケールコードで確認してみましょう。
ダイアトニックスケールコードを見てわかるように、メジャースケールには二つの M7 コードが存在します。
一つ目の M7 はアイオニアンスケールでルートと4番目の音は完全4度(Perfect 4th)になります。しかし、4番目のM7 はリディアンスケールで、ルートと4番目の音は増4度(Tritone)です。
では実際にアドリブ演奏をする際 アイオニアンとリディアンはどの様に差をつけたらいいのでしょうか。
それは使用するペンタトニックを考えるとわかりやすくなります。
お問い合わせ・無料レッスン見学・体験レッスンお申し込み ➡︎
使用するペンタトニックは何か
例えば CM7#11の場合 Cメジャーペンタトニックは使用しません。メジャーペンタトニックはアイオニアンの時に使用します。リディアンの際は半音下のマイナーペンタトニックを使用します。
従って CM7#11 の時に使用するのにベストなペンタトニックは Bm7 ペンタトニックです。
CM7 から見た Bm7ペンタの音を見てみましょう。
このペンタトニックの使い方を知っているととても便利な事が多いです。
例としてウェイン・ショーターの曲 Speak No Evil 冒頭のコードを見てみましょう。
一見するとコードが半音で動いていて難しそうな気がしますが、2小節目と4小節目のコードはリディアンなので、半音下のマイナーペンタトニックを使用します。 という事はこの曲の冒頭は Cm7 ペンタトニックだけで演奏する事も出来ます。
ヴォイシングはどうするか
ピアノでのヴォイシングも M7th 3rd #11th を掴みます。
もう一つ、全音上のメジャートライアドを第2転回形で掴む方法もあります。非常に美しいサウンドです。
M7#11 は様々な曲で出てきます。
Joe Henderson の Inner Urge には何度も M7#11 が出てきます。Cole Poter の Night and Day 冒頭のコードも特に指定していませんが、 M7#11 リディアンです。また、Wayne Shorter の美しいバラード Infant Eyes にも M7#11 が出てきます。
独特のサウンドを楽しみながら練習してみて下さい。
お問い合わせ・無料レッスン見学・体験レッスンお申し込み ➡︎
ムラータミュージックのホームページはこちら ➡︎