前回のブログではGiant Steps のコードトーンだけを使ったアドリブの演奏方法を説明しました。
今回はこの曲のトーナリティ(調性・キーセンターとも言います)について考えてみたいと思います。
コードから判別するとこの曲は3つのキーセンターに分類されます。Bb と Eb の楽譜をそれぞれ見てみましょう。
キーセンターで色分けしてみました。
inBb の楽譜だとDb, F, A, in Eb の楽譜だとC, E, Ab, の3つのキィでこの曲は構成されています。
DbからFは長3度、FからAも長3度、そしてAからDbも長3度・・・とこの曲は長3度でグルグルと回っているように作られています。 まるで階段を2段飛ばしで駆け上がって行くようなこの構成はまさにタイトル通りですね。 「面白い事考えたな〜!!」と思いませんか?
そう、この曲は次々と規則的に転調するのです。
ではその転調の様子を調号で視覚的に確認してみましょう。
ご覧の通り調号の境目が小節線じゃなかったり小節線だったり・・と中途半端なところがチャレンジ精神をくすぐりますよね〜。したがってこの曲は次々とやってくる転調の波をスイスイとサーフィンのように乗りこなしていく楽しさが満載です。 そのためには乗りこなす練習をしなくてはなりません。
この転調ウェーブの乗りこなしエクササイズを基礎的な練習に当てはめて考えてみましょう。
例えば音階練習。ドレミファソラシド・・・と順番に吹いて行きながらこの転調を当てはめてみましょう。
楽譜にするとこのようになります。
ただし、この練習は音符を見ずにコードネームだけを見て出来るようになる事が大切です。 いきなりコードネームで無理な方は上記の調号のみの楽譜を見て「ド」から順番に吹いたら次は「レ」から・・・と開始音を毎回変更して演奏出来るようにしてみて下さい。これは管楽器には非常に良い練習になります。
さらに、3度進行の練習(ドミレファミソファラ・・・)や4度、ピアノのハノンなどを当てはめるのも有効な練習です。これは楽器を演奏できない時でもコードだけ(もしくは調号だけ)を見て口でブツブツと呟いてみたり、五線紙に音符を書き込んでみたり・・・と音が出せないシチュエーションでも出来る練習です。
ゲームの攻略みたいで楽しいですよね💓
次回はさらにジャイアントなステップへと飛び跳ねて見たいと思います!!