サックスの湿気対策

今年の夏は梅雨が長過ぎて雨量も多く湿気が凄いです。

サックスを吹いているとG#キィやC#キィがくっついてしまっていて音が変わらなかったり、Bisキィがペタペタして反応が鈍くなったり…。

この様な事は木管楽器なら当たり前なのですが、今年は特に気を付けた方が良いと思います。

カビが発生すると大変です。管楽器奏者のカビによる肺炎は世界中で割と報告されていて、「管楽器 カビ 肺炎」で検索すると結構記事が出て来ます。

怖がる必要はありません、お手入れしたら良いのですから(^^)

今からでも遅くないので、お手持ちの楽器をお手入れしましょう!

まずは私のお手入れグッズを…。

まず真ん中2つの大きなクロスを本体に通して水分を大まかに取ります。(2つとも使います。)

通し終わったら本体はスタンドに立てます。スタンドをお持ちでない方は、安全な場所に寝かせて置きます。

次に大きなクロスのどちらか(含んだ水分が少ない方)でネックを途中まで通します。

大きなクロスはネックには通りきらないので、無理せずに途中で戻します。

それから小さい方のクロスをネックに通します。これも2つとも使います。これはアンラッカーの楽器が錆び易いので念の為に二つ使っているだけですので、ラッカーの楽器の方は普通に一枚のクロスで良いと思います。

ここまでの過程は毎回楽器をしまう際に皆さまされていることとほぼ同じですので、今まで通りにご自身の方法でなさって下さい。

そして、ネックを安全な場所に置いてから本体のキィタンポの水分を取ります。

赤いラインで囲った3つのキィ(スプーンキィと言います。)ここが一番水分が溜まり易いキィですので念入りに拭き取ります。

私が使用しているのはセーム革3種類です。

キィの大きさや差し込みやすさで使い分けています。

G#キィもくっつきやすいのでセーム革を挟んで押さえます。

スプーンキィ3つとhigh F#key, F key, E key, G#key, side F#key, low C# key lowEb key この10個のキィがcloseキィ(元々閉じているキィ)なのでカビやすいです。

時々チェックしてみて下さい。

このようにクロスを挟んで軽く押さえて水分を取ります。

そしてさらにあぶらとり紙を使います。

必ずパウダー無しのものを使って下さい。最近は男性用のあぶらとり紙もあるのですが、あれはサイズも大きくていいですね。東急ハンズなどのメンズコスメのコーナーにあります。

あぶらとり紙を取り出して・・・

三つ折りにします。

これを先程セームクロスで拭き取ったクローズキィに挟みます。

そして、最後楽器表面の良く触る部分(ベルとかネックベル近くの本体部分、U字菅)をシリコンクロスかセームクロス、メガネ拭きみたいなのでも良いので丁寧に拭きます。

今まではこれで少し乾かしてからケースにしまっておしまい!

だったのですが、今年はとにかく湿気がひどいのでケースに乾燥剤を入れています。

アンラッカーの楽器やビンテージはこれでだいぶ赤錆がマシになると言う意見が多いです。私も今年だけはラッカーの楽器にも入れています。

G#keyの近くに入れています。これでも十日に一回くらいの頻度で交換しないといけないくらいすぐにゼリー状になってしまいます。

入れているのはこれです。生徒さんに教えてもらい、その後何度も買って愛用しています。

しばらく吹かない楽器にも入れておくと良いと思います。

今年は楽譜も一部湿ってしまい、本棚にもこの乾燥剤(コンテナの形状のもの)を入れています。

今回「サックスのお手入れ」としましたが、クラリネットやフルートの方も同じです。金管楽器もアンラッカータイプを使っている方はいつもより湿気に警戒して下さいね。

あと3ヶ月程の事だと思いますので、お手入れちょっと気合入れましょう。

もちろん通っているレッスン場は今は長居できないでしょうから、お家に帰ってからで大丈夫です。

ムラータミュージックはサックスレッスン室を出てから待合室でゆっくり片付けと乾燥して頂いて良いですよ〜。その為のスペースですからね😊

次回は音程の「7度」です!

ムラータミュージックのホームページはこちらです。レッスンの様子などもご紹介しております。

村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。