オールキィ練習法続き

オールキィの練習方法についての続きです。今はオールキィのスケール練習について何回かに分けて説明しております。

おさらいですが、そもそもオールキィとは?についてのご説明はこちら

そしてオールキィ初めての練習 Key of C ( C Dur もしくはハ長調)

もうひとつ、二回目の練習 Key of F ( F Dur もしくはヘ長調 )

この3つの記事をご覧頂くとだいたいわかってくると思いますので、今日はちょっと気をつけないといけないポイントをおさえて一気に残り全てをご説明します。

まず、練習していく順番のおさらいです。

調号ナシの C からフラットが増えて行く順番に練習していきます。したがって、

C → F → Bb → Eb → Ab → Db → F# → B → E → A → D → G

これで12 Key です。異名同音Key に関しては調号の少ない方を採用しています。

Key of F の回で説明したようにカタカナで「シドレミファソラシ・・・」と書いて(もしくはパソコンやスマホなどのデバイスで入力して)Bbなら「シとミ」Ab なら「シ・ミ・ラ・レ」にフラットをつけて練習していきます。

この時に気をつけたいポイントがあります。例えばKey of Ab で「レ」のフラットが出てきます。皆さんこの指遣いはまず「ドのシャープ」として覚えられたのでこの指使いを演奏する時つい頭の中で「ド」と思ってしまいやすくなっておられるのではないでしょうか。 そこをグッと踏ん張って「レ」と思って下さい!!!kao14.gif それがオールキィへの最初の壁なんですbearing.gif 何度も申し上げますが、このオールキィ練習はスラスラ吹ける事が目的ではなくて、「考えて吹く」事が目的です。音が出せない環境でもリードをつけずに楽器を持って指だけうごかしながら小さな声でブツブツと「シ・ド・レ・・・」と練習出来ます。もしくはノートに書くだけでもとても良い練習ですよkira01.gif

さて、このオールキィ練習にはもう一箇所留意して頂きたいポイントがございます。それは Key of Db   F#  B この3つのキィです。調号が最も多く付くのとフラットとシャープの切り替え地点ですので頭の中で考えるドレミの音が「シのフラット→ ラのシャープ」と言う風に変化させないといけないのですが、もう一つ、音域が広くなるというのもあります。

例えば Key of Db ですと一番高い音は「ソのフラット」になるのです。ここで「ファのシャープ」と思ってはいけませんよ〜。paper.gif

どういう事か楽譜にすると・・・

そして次のポイントはF# とB です。これは最低音がひとつ増えます。

楽譜にすると・・・

「ラのシャープ」と「ミのシャープ」・・気をつけて下さい。とくに「ミのシャープ」はどうしても「ファ」と思っていまいます。でもこのキィでは「ファ」にはシャープをつけないといけないので、「ミのシャープ」を「ファ」と思ってしまったら「ファ」が二つになり、音階がめちゃくちゃになってしまいます。

最初はついつい間違えて「あれ、どこまで吹いたんだろう。」とか、「あれ、今何のキィを練習してたっけ・・・。」なんて事になると思います。

でも大丈夫ですよsign03.gif 必ずできるようになります。「慣れ」が大事です。

さて、 Key of B の次は E  A  D  G とあるのですが、これは最初また元通りに最低音は「シ」最高音は「ファのシャープ」となり、ひとつづつシャープが減っていくのでちょっと簡単になっていきます。

オールキィのスケール(音階)練習についてご説明してきました。ご理解頂けましたでしょうか。まずはこのスケール練習を何度も反復してキィの進め方に慣れてください。これはアドリブで出てくる II-V(ツーファイブ)の練習を始める際にも役に立ちます。

アドリブを練習するための基礎をつくるものとなりますので少しずつ馴染んでください。

さあ、ここまで出来たらいよいよオールキィのスタートラインに立てました!!!

次回からは新しいオールキィ練習のエクササイズをアップしていきますね。(あ、美味しい情報や楽しい情報もheart01.gifもちろん。)

皆様の練習がより楽しくなるように願っておりますhana-ani01.gifhana-ani01.gif

村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。