オールキィ練習法 F

少し間が空いてしまいましたが、オールキィ練習法の続きを説明します。

前回のオールキィ練習法ブログではKey of C (ハ長調、またはC Dur )について説明しました。ポイントをもう一度申し上げると、必ずその楽器で演奏できる一番低い音から始めると言う事です。従ってサックスの場合は常に低音テーブルキィを抑えた「シ」の音から吹く事になります。 なので前回のCのキィはロクリアンスケールのようになります。(各スケールの名前と意味についてはまた今度詳しくアップしますね。今は音階のニックネームのようなものと思っておいてください。)

では、今回練習するFのスケールを見ていきましょう。

このように Key of C スケールの「シ」の音のみにフラットをつけた形となります。音名で言うとBの音をBbにした(ドイツ音名ではHをBに。日本語音名ではロを変ロに)という事です。音域は必ず一番下の音から一番上の音までをならします。

ここで重要なポイントは最後の音は必ずそのキィのルートを演奏すると言う事です。今回は Key of F なので F (ファ)の音で終わります。その理由はオールキィでダラダラ〜っと練習している時に「あれ?今何吹いてたっけicon_rolleyes.gif。」という事を無くしたいからです。

必ず今何のキィを演奏しているのかという強い意志rock.gifを持って吹いてください。曲というのは途中で何度も転調します。その中で今自分が何の調性の中にいるかと言う事を把握しなくてはアドリブは出来ません。そのための脳トレと思って下さいね!kira01.gifnotes.gif

まだ楽譜に慣れていない方のためにカタカナ表記も載せますね。

丸で囲んだのはフラットの代わりです。変化記号をつけるより見やすいのでご自身でルビを打たれる時もこの方法おすすめですよ。あと、最後の一番下のシのフラットを吹いたあとに「ファ」を伸ばす事を忘れないでください。

今回は Key of F スケールが演奏できるようになりました!!この時大切なのは F のスケールは「ファ」から始まるスケールではなく、常に「シにフラットが付く」スケールなんだと言う事に考え方をシフトしてください。必ず今後の役に立ちます。

このシリーズは定期的にアップしていきます。あくまでも「指を早く回すようなテクニカルな練習」ではなく「アドリブを演奏する考え方に慣れる脳トレ」として取り組んで下さいねnote.gif

村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。