VOL.13 思い出話。異文化とキューバ音楽編その3 目から鱗のボンゴレッスンあれこれ
Hola! Que bola? みなさん、お元気ですか?京都店の村田です。
祇園祭と共に京都の夏がやって来ました。京都に住みながら久しく山鉾巡行を見ていないので、今年は久しぶりに見物でもしてみようかと思っています。
打楽器はとりあえず叩けば音がでますし、見よう見真似でも結構楽しいです。キューバに行ってレッスンを受けるまでは、ビデオやレコードから知識を得ていた私としては、前回ご紹介したコリーのボンゴレッスンで体験した右手のモーラー奏法とでも言うべき奏法のレッスンは、まさに目からうろこが落ちるような感激でした。しかしながら、いまだに納得のいく音はなかなかでてくれません。いい音をだすって本当に難しいですね。
さて、つぎのレッスンはもう片方の左手です。レッスンを受けるまでのボンゴにおける左手の役割は、ドラムでいうコンパウンドスティッキングのように右手のメロディーを埋めて隙間を作らないようにすることと勘違いしていました。
本当はそうではありませんでした。左手はあまり前面に出ることはないんですが、ドラムにたとえるとハイハットの役割を担ってます。ハイハットの微妙なニュアンスでビート全体のノリが大きく変わるように、ボンゴの左手の表現ひとつでスピード感やグルーヴ感が変わってきます。
要するにボンゴでは、右手がスネアとキックを受け持ち、左手がハイハットと思っていただければいいと思います。音符が重なるところは左手が省かれているので、埋めるだけと勘違いし易いんだと思います。もちろん SON のコンガも同様です。
ボンゴの基本のリズムパターンを“マルチャ”もしくは“マルティージョ”と言います。ベーシックなパターンは左右交互打ちで左手が裏拍を打つんですが、この裏拍を表拍のように強く感じて打ちます。レッスン中はどこが拍の頭なのか、どうなってるのかわけも分らず合わせるのが精一杯でした。
この表裏を入れ替えて感じることを“コントラ・ティエンポ”と言い、ソロなどにも多用されます。これが感じられないとあのラテンの感じにならないんですよね。
じゃあ、次回をお楽しみに!
Nos vemos! それでは、またお会いしましょう。
2002/7/11掲載