スケール、コードとテンション

コードの右肩に付いている♭9や#9、♭13、#11、Alt. 、sus. 、ややこしいなぁ〜と思われている方もおられるでしょう。
これらは無数に存在するわけではありません。

さらにドリアンとかエオリアンとか何なんだ・・・と思う方もおられるでしょう。
これらは単に音階の名前であって名称を覚える必要はないのですが、どのコードで使うスケールかと言う機能を理解するのはアドリブ演奏をする上で非常に重要な項目です。


今回はいつものワークショップのおさらいの前にもう一度コードとテンションと、スケールについてご説明します。

まずはメジャースケールを見てみましょう。

スケールは左から順番に第1音、第2音、第3音・・・となりそれぞれに名前がついています。
その名前は、音大を受験しない限り覚える必要は全く無いのですが一応記載します。(覚えなくて良いですよ〜)

・第1音 主音 (Tonic)
・第2音 上主音(Supertonic)
・第3音 上中音(Mediant)
・第4音 下属音(Subdominant)
・第5音 属音(Dominant)
・第6音 下中音(Submediant)
・第7音 導音(Leading note)

このメジャースケールのそれぞれの音に3度ずつ音符を乗せると和音(コード)が出来ます。
これをダイアトニックスケールコードと言って、そのスケール(記載の楽譜の場合Cメジャー)が所有しているコードです。

このコードにテンション(9, 11, 13)がフラットやシャープと共に付いています。この数字は何かと言うと、
スケールの音を順番に並べずに3度ずつ並べるとわかりやすいです。

テンションは何にでも付くわけではありません。そして、#や♭がつかない数字はわざわざ付ける必要はありません。
にもかかわらず付いている曲はそのテンションの音がメロディーラインに使われている事が殆どですので、伴奏者への注意書きと言ったところでしょうか。

では、それぞれのコードにどのようなテンションが付くか見てみましょう。

・M7 には#11 と #5(#5はそんなに出てきません。)
・m7には♭5
・ドミナント7には、♭9、#9、#11、♭13、(9と13は組み合わさって付く事があります。全部付く場合はAlt.と表記することが多いです。)

これらはアドリブの際に使用する音階を指定するものもありますが、特にテンションが書いていない時でもアドリブの際は自分で勝手に付けてアドリブしても構いません。その際は伴奏者がすぐに対応してくれます。
テンションの種類によって使用するスケールが変わると言う事です。

スケールの話に戻りましょう。
ダイアトニックコードにはそれぞれ対応するスケールがあります。
一つ目は最初に挙げたアイオニアンスケール(メジャースケール)です。2番目からを見てみましょう。

シンプルなジャズのブルースではMixo Lydian と、Dorian しか出てきません。
ここで重要なのは Mixo Lydian は5番目のスケール、Dorian は2番目のスケールである事です。

これが次回の「ブルースワークショップBb2回目のおさらい」を理解していただく際に重要なポイントとなりますので、ぜひ覚えておいて下さい。

このブログに記載した図です。(ワークショップご参加下さった方にはお配りしております。)
練習や勉強のお役に立てば幸いです。

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村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。