Finale Dorico Sibelius

楽譜作成ソフトの Finale 販売が終了の発表を受け、ユーザーには激震が走りました。私もその一人です。まさかそんな事があるなんて思いもしませんでした。

終わるものは仕方ないのでさっぱりと諦めて乗り換える事にしました。 作曲の先生の意見やネットで調べてみると乗り換え先は Steinberg 社の Dorico か Avid 社の Sibelius の2択。
今後また Finale のように突然の終了が起きるかも・・・と考えて私は両方を使う事にしました。

Finale から Dorico への乗り換えは ¥20,900 こちらから出来ました。乗り換えの際Finale 購入のレシートの写真か、シリアルナンバーのスクリーンショットが必要です。認証されたらすぐにダウンロードコードが送られてきます。

シベリウスへの乗り換えはこちらからしました。Avid 社で直接購入した方が少しだけ安いのですが、日本の会社と言う安心感からこちらのタックシステムから永続版サポート無し¥22,990を購入しました。 申し込むとすぐに確認の電話がかかってきてダウンロード案内と製品のアクティベートについての日本語ガイドが送られて来てスムーズにインストールとアクティベートが完了しました。タックシステムを経由して良かったと思います。

Dorico と Sibelius 両方を使用してみてまず思った事は、「Sibeliusの方がFinale との親和性は高い」と言う事です。

Finale の「スピード入力」ではパソコンキーボードで音の高さを決め、テンキーで音価を決めると言うものでした。Sibelius もこれは同じです。

Finel の場合パソコンキーボードの A S D F がそのまま ドレミファだったのに対して、Sibelius は Aがラ、Cはドと言うように音名がそのまま音の高さです。これはミュージシャンにとっては非常にやりやすいものです。

そして Finale は音の高さを決めてから音価を決定でしたが、Sibelius は逆でまずテンキーで音価を選んでからキーボードで高さを決定という手順になります。従って同じ音を連打する場合 Finale ではテンキーを連打して入力しましたが、Sibelius はキーボードを連打となります。 これもすぐに慣れます。

Finale ユーザーが Sibelius に乗り換えるのはそれほど大変な作業では無いと感じました。レイアウト等の好き嫌いは出てくるかもしれませんが、設定を何度も調節して好みに変えていけば良いかなぁと言う感じです。

問題は Dorico ・・・
親和性無さすぎです。独自のシステム、独自の世界。正直時間のある時にじっくり腰を据えて勉強しようと思います。

とりあえず iReal pro アプリからMusicXML を読み込んでアドリブレッスン用のコード譜を作ってみたのですが・・・

まずiReal pro の共有マーク書き出し方法からMusicXMLを選びます。

そして Dorico へインポート

リピート記号の位置間違ってるやん・・・。 1カッコ2カッコ無しかい!とパソコン画面に向かって突っ込んでしまうワタクシ・・・

同じ作業を Finale, Sibelius, Dorico で試しましたが、Dorico は結構訂正が必要でした。しかし、コードネームや五線、リハーサルマークはくっきりしていて iPad ユーザーには見やすいかもしれません。しかしこの程度の訂正にもネットで調べながら四苦八苦しました。

Dorico は当面時間に余裕がある時に学習する事にします。しかしDorico は機能も多く、記号類やパーカッション記号も多すぎる程に充実しているとの事なので、必ず使いこなしたいと考えています。

Sibelius もAvid Link の常駐問題など色々ありましたが、その解決などはまた今後ご報告します。

とりあえずFinale ユーザーへのオススメは Sibelius かな。

村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。