VOL.17 “チャランガ・アバネーラ”との対バンで得た教訓はやはりまたしても「脱力のぶらぶら」編
Hola! Que bola? みなさん、お元気ですか?京都店の村田です。
秋の兆しがあちらこちらで聞かれるようになってまいりました。市場の店頭には、もう松茸や梨が並んでいます。例年同様に京都店のスタジオは学園祭などの練習に励むバンドで活気付いています。
8月にご紹介したキューバのティンバ(サルサが進化してよりハードになった音楽)バンド“チャランガ・アバネーラ”が来日しました。大阪公演にはペルーからアフロペルーのルシーラ・カンポスが同時公演。そして日本代表で私の参加しているサルサバンド“センサシヨナル”も出場しました。イベントにはダンスショーも加わり、夕方から翌朝までオールナイトで華やかに行なわれました。
チャランガ・アバネーラは2度目の来日でメンバーは前回と大幅に入れ替わっていましたが、前回と同様に炸裂した激しいステージを見せてくれました。個人的にはベーシストがダントツにカッコ良く思いました。実は初来日の時も同じベーシストで同じようにベースに感動していました。
チャランガのライヴは深夜12時近くまで続きました。日付が変わりいよいよセンサシヨナルの出番がやって来ました。あまりに違いすぎて気負いも無く演奏することが出来ました。私たちのステージも終盤に差し掛かった午前2時を過ぎた頃、チャランガのメンバーがステージに上がって来てくれました。ベース、コンガと一人ずつリズムセクションが入れ替わっていくにつれ、サウンドは下へと広がる安定感が増し、弾けるような躍動感が増幅していきます。ダンスを踊っていた観客も踊りを止めてステージ前に集まってきます。サルサのセッション“デスカルガ”のリズムに会場が包まれました。
客席で彼らのステージを見ていた時はどんな叩き方をしているか細部までわからなかったのですが、目の前で見て驚きました。「そんなんで音出んの?!」というぐらいみんながみんな力を完全に抜いたぶらぶらの叩き方でした。前回のコラムでもテーマは“脱力”でしたが、今回もまたもや“脱力”なので申し訳ないんですが、本当にぶらぶらでした。
この日以来、脱力にさらに磨きをかけようと努力するように心がけています。目標はもちろん“ぶらぶら”です。
Nos vemos! それでは、またお会いしましょう。
2002/9/12掲載