ムラータ シンバル作りに挑戦!!

2006年の秋、ドラムプロショップGATEWAY京都店の店長をしていた頃の話です。
日本を代表するドラムメーカーのパール楽器のご招待で、カナダのシンバルメーカーSABIANを訪れました。

シンバルはご存じのように金属で出来ています。金属を丸く板状にしただけでは全然響きません。実際に叩いてみましたが「ゴワ~ン」というだけでした。
響きを良くするためのいくつかある工程のひとつに、ハンマリングという金槌で叩いて金属を鍛える工程があります。
このハンマリングには、機械で規則的に行うマシンハンマーと、オスマン帝国時代から数百年伝わる?昔ながらの職人技のハンドハンマーがあります。
今回は、そのハンドハンマーにチャレンジしました。

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シンバルの下には緩やかにカーブした形状の鉄製の台座があり、
その台座の一点とシンバルが重なっている所を金槌でヒットしないと
金属を鍛えることが出来ません。
平面の板でも難しいのに、シンバル自体がカーブしていて
台座が全く見えないので本当に難しかったです。

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一定の間隔で、中心から外に向けて直線で放射状に打っていきます。
台座とシンバルが重なっている所を真っ直ぐ一本の線になるように
打たなければなりません。
狙った所に打つのは至難の業でした。

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続いて、まだらにならないようにシンバル全体に均一にハンマーを打っていきます。
均等に散らばせて打つのは本当に難しい!!イメージどおりにはいきませ~ん!!
うまくヒットした時は「キーン」良い音がします。
ダメな時は「ベコッ」といいます。
慣れて来たので良い音が出るようになって来たかな…

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裏側も表同様に、むらにならないように均一にハンマーを打っていきます。
慣れないのと普段からハンマーをそうそう打たないので、ちょっと疲れが…

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テンプレートで形状をチェック!!
ハンマーで打った所がへこむと思ったら、
実は打った所が盛り上がって来るから驚きです。
まずまずの仕上がりかな?

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最後の仕上げは中央のカップ部です。 角度が急なのでかなり難しかったです。

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出来ました!!完成!!
見てると簡単そうに見えましたが、難しさに加えて想像以上の重労働でした。
自らのオリジナルハンドハンマーによる満足の1枚!!

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SABIANが誇る名工チャーリー・ブラウン氏との握手。
もう少し若かったら弟子入りしていたよ…

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「ARTISAN」というオールドシンバルに限りなく近いサウンドを追求したシリーズのシンバルを製作中の名工チャーリー・ブラウン氏とスタッフ

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オリジナルハンドハンマーシンバルは現在、ハイハットのボトム用として使用しています。
トップは、70年代Azildjianを使用しています。
上下を70年代のAzildjianにするより、立ち上がりが良く、輪郭がハッキリし、
シャープなサウンドになり、とっても気に入っています。自己満足???

10月16日の紅教室発表会2011でも使用する予定ですよ!!

乞うご期待!!

村田 康夫(ムラータ)
キューバ音楽を学ぶため、1994年、2001年、2004年と三度に亘りキューバ音楽ソンの発祥地サンティアゴ・デ・クーバに長期滞在し、ラテンパーカッションの奏法を習得する。 また、数多くのミュージシャンとも共演。 サルサ、ラテンジャズ、シャンソンやパーカッションアンサンブル等、ラテン系にとどまらず幅広く音楽活動を行っている。