マルチャはワンパターンじゃない
前回で基本のマルチャを習得することができましたね。これさえマスターすれば、いろんな曲でボンゴの演奏を楽しむことができます。
私はキューバでレッスンを受けるまでは見よう見真似の独学だったので、マルチャはワンパターンでアドリブ中心の楽器のように思っていました。ところが、そんなことはありませんでした。8ビートのドラムパターンのように数多くのマルチャのパターンがあることを知りました。特に、サルサの前身であるソンでは小編成であるがゆえに、ボンゴのリズムパターンの違いが全体のサウンドに大きく影響します。
今回は前回の基本となる交互打ちの手順で、音色を変えてみましょう。
マルチャの音程を変えて演奏?!
1拍目と3拍目をボンゴ独特の甲高い音にするためにミュートしていた左手の位置の変化で音程を変化させます。音程が変わるだけでイメージがかなり違ってきます。音程が高いと明るく軽快なサウンドになり、低いとしっとりとした印象に変化します。

左手のミュートがボンゴのエッジに近くなると音程が高くなり、エッジから遠くなるにつれ低くなります。この原理を使って音程を変化させます。

高音の明るいサウンド

低音のしっとりしたサウンド
2ビートっぽいパターン
次に2拍4拍を強調した2ビートっぽいパターンのご紹介です。
キューバのソンのバンドで良く演奏されるGuarachaのCuidadito Compay Gallo/Nico Saquitoは、このパターンで演奏されることが多いです。

オープントーンを入れたパターン
このパターンは、シンコペーションはなくシンプルなので、最初に覚えるショートフィルに最適です。

これらのリズムパターンとショートフィルを組み合わせることで、交互打ちのパターンだけでもサウンドにバリエーションができ、ボンゴが今まで以上に楽しくなると思います。手順はワンパターンなので簡単に習得することが出来ますよ!
是非、チャレンジしてみてくださいね^ ^
ムラータコラム「Hola! Que bola?」VOL.18 より一部抜粋。