初めてのアドリブ 1 取り組み

楽器がある程度吹けるようになって「アドリブしてみたいな〜。でもどうすれば・・・。」と思っておられる方が多いのではないでしょうか?全く経験がなければどこから勉強したら良いのか、どんな練習をすれば良いのか皆目検討もつかない事でしょう。 お気持ちわかります!

今回は初めてアドリブにチャレンジする方を対象に練習の仕方をご提案します。

まずコードネームから(Am とか C7 とか)コードトーン(Am だったらラ、ド、ミ。C7 だったらド、ミ、ソ、シ♭)を調べましょう。

コードについての本は多数出ていますが、単に音符を調べるだけなのでシンプルなものがオススメです。ヤマハ出版から出ているアルトサックスジャズスタンダードの巻末に全てのコードが表になってまとめられており非常に使いやすいのでお持ちの方は楽譜の巻末をチェックしてみて下さい。

では早速書き込んでいきましょう。今回はジャズスタンダードのThere will never be another you を例として使います。この曲は32小節なので五線紙の1段を4分割して8段作り、コードネームを書き込みます。

このようになりました。

inE♭コードの楽譜です。△はメジャー7です

では実際に音を書き込んでいきます。見本は4分音符で入力しましたが、白丸で書き込んでもカタカナでも構いません。音の高さもこだわらなくて良いです。 アルトサックス、テナーサックス両方の楽譜を掲載します。

今回はこの4音を使って練習します。(4音の事をテトラコードと言います。)まずはそのまま演奏してみて下さい。お手持ちの伴奏音源やアプリのiReal proなどを使うと練習しやすいです。

ある程度滑らかに演奏出来るようになったら、このテトラコードの順番を色々と入れ替えて練習します。例えばCmaj7のド・ミ・ソ・シをミ・ド・ソ・シやソ・シ・ミ・ドなど順番をシャッフルしてみて欲しいのです。

さらにリズムのヴァリエーションを付け加えると一気にアドリブらしくなりますよ。

例えばこんな感じはいかがでしょうか。

「音は入れ替えられてもリズムを思いつかない!」とおっしゃる方も多いと思います。リズムパターンについては次回のブログで解説したいと思います。まずは4分音符ばかりで構いませんので伴奏音源に合わせて止まらずに吹き続ける練習をしてみて下さいね。

この4音のテトラコードを使いこなす練習はジェリー・バーガンジィのインサイド・インプロヴィゼイション・シリーズ第1巻にも大変詳しく解説してあります。テトラコードに慣れればペンタトニックの学習にもすんなり入ることができますので、コツコツと積み重ねて行きましょう。 そして疲れたら美味しいオヤツで一息ついて下さい。(おすすめのお菓子情報大募集中!)私の本日のオヤツは祇園祭限定の鶴屋吉信の「こんちきちん」でした。明日は永楽屋の「水あずき」の予定です。

ムラータミュージックのホームページはこちらです。レッスンの様子などもご紹介しております。

村田 紅
大阪音楽大学卒業後ミ・ベモルサクソフォンアンサンブルメンバーとしてヨーロッパ諸国やアメリカカーネギーホールやタイ王室、中国などでのクラシック音楽の演奏を経てジャズ、ラテン、現代音楽とジャンルにとらわれない演奏スタイルを確立。 音楽理論、ソルフェージュのレッスンも行っている。