VOL.15 キューバ思い出話番外編 無謀にもクーラーを持ち去った政府役人のおかけで。。。
Hola! Que bola? みなさん、お元気ですか?京都店の村田です。
連日の汗ばむ猛暑が続いていますが、なんと言っても寝苦しい夜は辛いですよね。エアコンをつけてふとんをかぶり寝ている人も多いことでしょう。以前の私はエアコンをつけると寒いく、消すと暑くて寝られないので一晩に何回も目が覚めてスイッチを入れたり切ったりしていました。
しかし、現在では自宅にエアコンがあることすら忘れています。今年は扇風機をフル稼動しています。エアコンの話を友人たちとすると、意外とエアコンを使わない扇風機派の人が多いのに驚きました。
私がエアコンを使わなくなったのには、こんな事件があったからなんです。
去年サンティアゴ・デ・クーバに訪れた時の出来事です。レンタルハウスというのがありホテルより格安で宿泊できるので、長期滞在する人はよく利用します。一般家庭の一部屋を借りる、いわゆる民宿みたいなものです。
7~8月の2ヶ月間をレンタルハウスで過ごしたんですが、ちょうど今と同じ8月初め、旅の半分が過ぎようとしていた頃でした。各部屋に室外機と一体型の大音量のクーラーが設置されていて、その事件が起こるまでは爆音のなか快適な生活を送っていました。その日、レッスンから戻り一休みしているところに家主のマリアがやってきて「クーラーを外して持っていく」と言い、見知らぬ男二人が車に積んで持って行ってしまいました。
後で事情をちゃんと聞いてみると男二人は政府の役人で、盗難品のクーラーが出回っているので調べていると言うことでした。2~3日で戻ってくるって言うので、我慢することにしました。
考えてみるとキューバの一般家庭にはクーラーは普及していません。最初から無いものだと思えばそれほど苦でもありませんし、風を通すための窓がたくさんあって意外と快適でした。壁に大きなブラインドが埋め込まれていて、風の量を調整できます。日本じゃ隙間だらけで到底冬は越せませんが、今はかなり欲しいです。
ご承知のように日時の感覚が日本と違いかなり曖昧で、キューバでは約束した日時どおりにことはまず進みません。唯一、正確なのが飛行機だとか。
結局、壁に空いた大きな穴がクーラーで埋められることなく旅立ちの日がやって来ました。
キューバの夏をのりきったことで今年の夏は電気代がかなり節約できています。
Nos vemos! それでは、またお会いしましょう。
2002/8/8掲載