Hola! Que bola?

ムラータのコラム
“オラ!ケ・ボラ?”

VOL.82 決まり文句編

Hola! Que bola? みなさん、お元気ですか?京都店の村田です。花見の桜が、と話していたのをつい先日のように思っていましたが、自宅マンション前の花壇ではつつじが咲き、もうあじさいのつぼみが膨らみ始め、梅雨間近を感じさせています。そろそろ夏モードへ切り替え準備をしないとね!

7月18日レッスン17日目
常夏のキューバとはいえ、さすがに7月の暑さはキューバ人にとっても厳しいようです。アドニスの家に向かう途中にあるトローチャ通りの大きな交差点には、カーニバルのために用意された特設ステージが組まれました。夜になると踊り好きの何千、何万人のキューバ人でごった返します。トローチャの朝は夜の賑わいとは違った通勤や買い物の人々による慌しさを見せています。同じ人と出会っても別人のように感じるから不思議です。その特設ステージを横目で見ながら、今日も丘の上にあるアドニスの家に汗だくになりながら向かいます。

さて、本日のレッスンは演奏の始まりの決まり文句となるフレーズのレッスンとなりました。キューバ音楽の「SON」の場合、最も代表的なイントロはギターに似た3コース複弦の“TRES”という楽器のモントゥーノまたはトゥンバオと呼ばれるフレーズのソロでスタートします。もちろんカウントはありません。そして、ボンゴのMACHOの一発で他の楽器が入って曲がスタートするというのが一般的です。
それでは、例によってカナ譜例をご覧ください。

カナ譜例 1
カン・ドントキトキドキ・テキトキテキドカ

カナ譜例 2
tttカン・ドントキトキドキ・テキトキテキドカ

カナ譜例 1が基本となります。左手人差し指 1本 4拍目の「カン」一発が合図です。他の楽器が入ってくる1拍目の「ドン」は大きい方 HEMBRAです。
その応用となるカナ譜例 2には、装飾音符「ttt」が付いています。演奏方法は、右手の薬指、中指、人差し指と順番にクレッシェンド気味に叩きます。左右を逆にしてこのフレーズを演奏するミュージシャンもいます。
良いタイミングで良い音が出ないとバンドサウンドを台無しにしてしまうくらいこの一発は非常に重要なんです。背筋のピーンと伸びた一発を出したいものです。

Nos vemos!  それでは、またお会いしましょう。

2005/05/26掲載

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ムラータコラム「Hola! Que bola?」は、20年間に亘り京都店店長として勤務したDRUMS PROSHOP GATEWAY配信のメールマガジンGATEWAY NEWSにて、2002/1/10から2008/7/24に亘り掲載したコラム“キョートテンチョー・ムラータのオラ・ケ・ボラ!”より抜粋して掲載しています。