VOL.47 カウベルで皆を踊らせろ!続ルンバクラーべ編
Hola! Que bola? みなさん、お元気ですか?京都店の村田です。
前回のテーマとなったルンバクラーべはお試し頂いたでしょうか?今回はカウベルとのアンサンブルを紹介する予定でしたが、ラテンミュージックの中でも特にアフロキューバン系のリズムをより深く理解するために、今回もルンバクラーべについての話を続けたいと思います。
ご承知のようにクラーべは5コの音で構成されていて、3コ打つパートを3、2コ打つパートは2と呼ばれ、一般的に3から始めるクラーべを「3-2クラーべ」と言います。
前回の譜例では、1コ目の音符からスタートするルンバクラーべの場合は前半の3側に緊張感があり、後半の2側で落ち着くような感じを受けます。それに対して3コ目の音符からスタートする場合は、3・4・5コ目の音符が3側のような緊張感を持ち、1・2コ目の音符が3側であるにもかかわらず、あたかも2側のような落ち着くような感じを受けます。このようにリズムは感じ方により異なった印象に変化します。
しかし、3コ目の音符からスタートするように感じるのが正しくて、1コ目の音符からスタートするように感じるクラーべが間違っているというわけではありません。ルンバクラーべを演奏する場合には、両者を同時に感じることが必要なのです。どちらかに偏った感じ方をしてしまうと、音符のどこかで落ち着こうとして、リズムがワンフレーズごとに止まってしまいます。右足が出たら次は左足というようにバランスを取りながら、絶えず安定を求めて緊張感のある不安定な状態を継続することがグルーヴにつながるのです。
ドラマーはもちろん、何らかの楽器を演奏できる人なら、簡単に叩けてしまう非常に単純なリズムのクラーべですが、奥が深く本当に良くできていると納得させられます。しかし、クラーベだけに限ったことではなく、ドラムセットを使ったリズムにも共通したグルーヴ感があるはずです。クラ-ベのリズムを習得することで、ドラムセットでも緊張感のあるグルーヴを出せるよう、感覚を鍛えてみてください。
次回は、ルンバクラーべとカウベルがどのように響き合うのかを紹介します。
Nos vemos! それでは、またお会いしましょう。
2003/12/11掲載